(‘∀‘)⊃∫ ガチャ。おじゃま さよならPRICCO Page.28
その後、しずくちゃんはインテリアのお仕事を始めた後も熱烈なファンの協力で、ネット上でファンとの交流の場やつながりを持とうと試みたのだけれども、そういう行為も未練と思われたのか、それとも新しい幸せを見つけたのか、明確な理由は定かでは無いのだが、退路を完全に絶つということでそのささやかな交流サイトも閉じてしまい完全に音信不通となってしまった。

私はたまたま最後に会った際「(交流)サイトに遊びに来てください。」とか「何かニュースとか話題が有ったら投稿してください。」と言われていたのだが、一抹の不安、つまりPRICCOが解散してそれらの歌や踊りと切り離された彼女が本当にサイトを維持していける魅力や気力を持ち続けられるのか、彼女が勤める会社がそれを許すのか大いに疑問だったので、首を軽く縦に振る会釈程度でその誘いに応えただけに留めた。悲しいけれど予感は的中した。

彼女は仕事が落ち着いたら、誰か素敵な男性と結婚でもして幸せに暮らしてもらいたいものだ。

PRICCOのアルバムは一枚だけイベントで購入し、ダビングして運転中に聴いていた。イベントでも何回も聴いているので大体覚えてしまい最近は全然聴かなくなっていた。
熱心なファンの後押しはあったけれども、結局、少しの期間だけで良いから一般大衆に届くような幅広い支持は得たい、というPRICCOの希望は遂に叶えられずに解散してその活動を終えたのだが、企業や商品・地域の特産物のキャンペーンガールすらなれず、多くの人達に喜んでもらえることもなく、僅かな脚光を浴びたいという希望を叶えることもなく、ステージにすらあがれない人達だって数多くいるんだよな。

そう思うといちいち同情なんかしていられないが、人生の儚さがじんわりと胸にしみて、自分もなんだか漠然と悲しい。
そして、自分もほんの少しだけだが楽しんでおいてこんなこと言うのも気が引けるのだが、どうして人生の中でも儚い部類に入る芸能界に憧れてしまうかな、とつい思ってしまう。

かわいい女の子達だったから、ということも多少理由ではあるが、自分の競争相手でも無い限り、老若男女にかかわらず他人が夢敗れて去っていく光景というのは嬉しくないものである。自分自身に似たような経験が有れば尚更だろう。全く魅力を感じないのに、明らかにごり押しやコネで世間に露出している人達はさっさと消えて欲しいけど。
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